凍中も食品の品質は変わっていく

【冷凍中も食品の品質は変わっていく】
冷凍した食品のおいしさを保てる期間は、
冷凍前の食品の鮮度や品質、冷凍方法、保存の状態によって異なってきますが、

家庭用の冷凍庫なら数週間~1ヵ月程度です。
賞味期限のないアイスクリームも家庭で保存すると、
2週間ほどでザラつき、食感が悪くなります。

以前に比べ、家庭用の冷凍庫は進化したとはいえ、
開け閉めなどにより温度や湿度は変化し、
食品の品質が変わりやすいのです。

さらに、冷凍庫内は乾燥やにおいなど、“おいしさの敵”が多い場所でもあります。 

【霜と乾燥】
冷凍すると、食品に霜がつきます。冷凍庫内の温度が上がったり下がったりすると、
それにともなって、食品も凍ったり溶けたりします。溶けた水分が再び凍ると、
それが霜として食品の表面などにつくのです。霜の正体は食品が本来もっていた水分なので、
霜がついている食品ほど乾燥していて、風味が落ちます。

【油やけ】
食品は脂肪が空気にふれて酸化すると、油やけを起こします。油やけすると、
表面が変色して焼けたような状態になり、味も落ちて体にもよくありません。
特に、油やけしやすいのは、不飽和脂肪酸を多く含むさばや干物などの魚類です。

【匂いうつり】
家庭の冷凍庫では、あらゆる食材を保存するので、様々な匂いが出ます。
匂いは冷凍庫内や保存袋にうつり、それが匂いを吸収しやすいパンなどの食品にうつります。
保存時の敵を防ぐにはラップ、保存袋などで、食品を守るひと手間が欠かせません。